一姫・二太郎 の 不思議 [family]
日本では、家族兄弟、娘や息子を「長男よ、次男よ」「長女よ、次女よ」なんて呼び方
絶対にしないですよね。ところがインドネシアでは、家族同士がそう呼び合っているんです。
これにはびっくり。
長男長女は、ワヤン(WAYAN)、
次男次女は、マデ(MADE)、
三男三女は、ニョマン(NYOMAN)、コマン(KOMAN)
四男四女は、クトゥット(KUTUT)
五番目以降、最初に戻ってワヤン、マデ、ニョマン、クトゥット… と繰り返す。
どうも変だ、同じ名前の人があっちにもこっちにもと思ったら、そういうわけだったのです。
バリ人の名前は、身分(ヒンドゥーのカースト)+ 生まれた順番 + 個々の名前
という形で、いわゆる姓名(ファミリーネーム)というものがないそうです。
身分をあらわす名前は、バリ語であらわすと
ブラフマン(司祭) → イダ・バグース
クシャトリア(王族) → デワ・アグン、チョコルダ、アナック・アグン等
バイシャ(士族・商人) → デワ、グスティ
スードラ(奴隷) → イ(男性)、ニ(女性)
となっていて、名前で出身の身分がわかる(現代では職業や社会的地位とは関係ない)のだそうで、
そして家族がお互いのを呼び合うのは、生まれた順番を表わす呼び名を使うのだ、と。
例えば、母親が長女ワヤンで、その娘が長女だった場合ワヤンと呼ぶわけです。
それから、王族出身の場合は生れた順番の呼び名がまた別にあって、同じように呼ぶようです。
長男長女は、 オカ、ラカ、
次男次女は、 ライ、ングラ、
三男三女は、 アノム
四男四女は、 アリッ
五番目以降、 最初に戻って繰り返す。
日本でいえば、どこの家も「一姫や」「二太郎や」と呼ぶってことです。なんかピンとこないですね。
ついでに、他にもバリ人家族の不思議、 「一家団欒」 という時間や概念が存在しないんです。
家族の誰かがまとめてストック料理を作っておいて、それぞれがお腹がすいたら勝手に食べる。
それが普通なんだそうです。日本でもそういう家族はいますが、健全な家庭とみなされないケース
が多いですよね。
「家族の単位」 も不思議ですよ。こちらで言うファミリー(クルアルガ)は日本で言う親戚縁者、
広い範囲をさすので、「家族」と言われても一体何人いるのか、さっぱりわかりません。
いやいや、まだまだ不思議、不思議の連続です。一度に理解するのは無理難題。
のんびりやることに致します。はい。
お世話になったダイビングショップのマデさんは、次男だったのですね!スペルはNENGAHでしたが。
by またじ (2011-07-20 18:45)
NENGAHさんは、個別のお名前ではないでしょうか。
フルネームはもし平民であれば I. MADE. NENGAH
とか。ヌンガさん、とお呼びしたいところですね。
そう呼んでも構わないみたいですよ。
by elzawild (2011-07-20 19:19)
そういうことだったのですね!勉強になりました!ありがとうございました。
by またじ (2011-07-21 05:39)