PURI LUKISAN 1 [art]
今回の滞在中に行っておきたかった美術館のひとつ「プリ・ルキサン美術館」に足を運びました。
先日行ってきたNEKA美術館は1976年の設立で、比較的新しいですが、プリルキサン美術館は
1956年の設立で、NEKAより古く20年まえからある美術館です。
オランダ人画家ルドルフ・ボネと、ウブド王宮のチョコルダ・スカワティによって創設されたとのこと。
入り口の門構えは最近こしらえたものでしょうか。古い歴史的な門構えとはちょっと違いますね。
常設展示室が3棟あり、それぞれ1930年代以降~、1950年代以降~、彫刻と写真などに分かれ
バリ芸術の歴史的変遷を追っていくことができます。
古いと言っても20世紀のものですから、日本の紀元前からの古代美術のような歴史的遺産から見ると、
現存しているバリ島の文化遺産は、まだまだ新しいものばかりだと言えます。
NEKA美術館でカマサン・スタイル(別名ワヤン・スタイル)、ウブド・スタイル、バトゥアン・スタイル
の絵画に触れて来ましたが、同様の絵画を更にさかのぼり、かつバリエーションを知ることができます。
またその多くは、やはり「ラーマーヤナ物語」を題材としたモチーフが多いので、仏典の知恵を伝える
力を感じます。宗教性と精神性に溢れた絵画です。
色彩を施したものだけではなく、紙面にインクだけで描かれた繊細な絵画の前では、その場に足を止めて
しばらく見入っては、物語の展開やその教えについてイメージを膨らませると心が満たされていきます。
上の写真は、「ラーマとウィビサナとの出会い」の場面。下の写真は、「悪魔の息子からの求婚を断った
美しい女性スカスティ」の物語の場面が描かれています。
明日は、1950年代以降のものをご紹介します。
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