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ウミガメの産卵 [animal]

ウブドから3時間ほど車を走らせると、バリ島の西端寄りに位置するところにヌガラがあります。
観光地化されたバリ島南部やウブドと違って、広大な農地や海岸が広がっています。
遠くまで見渡せる風景が広がっていて、とても解放感があります。

ヌガラは農業のほか、漁業の街でもあり、そのなかにはウミガメ漁を専門とする漁師たちが
いますが、それも1980年代までの話で、バリ島以外の島々からもウミガメが乱獲される
ようになり、1990年代に入って捕獲量が激減、国際問題にまで発展したため、その後、
絶滅を危惧したウミガメ漁の漁師たちは 「保護活動」 を仕事とするようになったそうです。

      066. ヌガラ海岸.JPG

今回のヌガラの旅では、まず 「ウミガメ保護施設」 のある プランチャックビーチ を見学しました。
政府や民間、個人の寄付によって運営されている施設です。

      066. 孵化を待つ.JPG

ヌガラの海岸で保護された卵は、お金に変えるために持ち出されて売られてしまわないように砂地に
保管されて孵化を待ちます。地元の人がウミガメの卵を見つけてこの施設に届けると、卵一個あたり
約15円くらいで買い取るそうです。孵化してからは水槽に移され、1カ月以内に海に帰すことに
なっていて、私たちも子ガメのリリースを体験することができました。

      066. リリースを待つ.JPG

      066. リリースの瞬間.JPG

子ガメたちは本能で海を知っている。。。黙々と自力で海に入っていきます。
大人になって20年30年たっても、孵化した海岸にしか戻ってこないそうです。しかも生き延びて
返ってくるのは数千匹に一匹の確率だそうで、自然のサバイバルの厳しさを思い知らされます。

      066. 海へ向かう.JPG

ウミガメの産卵シーズン中で 新月 に当たるその晩、親ガメの産卵に出会えるかもしれないと
深夜の海を数時間パトロールして歩きました。はじめは夜の海に飲み込まれそうで怖かったけど
次第に月光も射さない真っ暗な海岸の神秘になじんでいき、波しぶきとともに姿を現す親ガメを
待ち続けましたが、残念ながら出会えませんでした。

      066. 孵化が始まる.JPG

しかしその晩、ちょうど孵化の時期を迎えている卵たちが砂の中から姿を現し、生れたばかりの
子ガメに会うことができました。生き物の神秘の姿に感動の一夜となりました。


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コメント 4

またじ

なんと神秘的な体験をされたのでしょう!素晴らしいですね!
by またじ (2011-08-01 04:43) 

elzawild

ありがとうございます!
地元の保護活動によって、10年以上の努力の結果
この浜辺に戻って産卵するカメと卵の数はかなり回復
しているそうです。嬉しくなりますよね。
by elzawild (2011-08-01 12:08) 

niki

ほんとう、貴重な体験ですね^^
ウミガメの赤ちゃんたち、かわいいです。
by niki (2011-08-02 01:46) 

elzawild

かわいかったです。リリースのとき実は
いろいろな子がいて、さっさと歩く子もいれば
なかなか一歩を踏み出せない子もいて、
最後まで見届けるのに1時間くらいかかりました。

by elzawild (2011-08-02 10:34) 

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