ナシ・チャンプルは知恵袋 [food]
以前に、バリ人の家族の話を少し書きました。 「一家団欒」 というものがないと言う話。
…いえいえ、深刻な家族問題に迫るわけではありません。
特別な行事の時以外、 「家族が食卓を囲む」 という習慣がないお国では、家族の食事を
いったいどうやってまかなっているのか、不思議じゃありません???
お腹のすいた人が、食べたい時にそれぞれ勝手に食べる食事を、家族全員分、食事係の誰かが
作るって、一体どうやって??? ・・・その謎が解けました。
その答えは 「ナシ・チャンプル」 の中にありました。 (写真は評判のワルンのもの)
ナシ・チャンプルとは、インドネシア料理の数あるメニューの一つに過ぎないと思ってました。
しかしこの料理には知恵と工夫があふれていたのです。 基本は、ナシ(=飯) 。
それを真ん中に置いて、その周りにいろんな種類のおかずを並べるだけの簡単料理。
簡単料理ったって、おかずの一つ一つは作るの簡単じゃないでしょうけどね。
でも、どの料理も 「ストックおかず」 になっているってことが味噌なんですよ。
「ナシ・チャンプル」という料理を家族の人数分作っておくのではなくて、たくさんの種類の
「ストックおかず」が作り置きしてあって、食べたい人は自分でご飯を盛って、好きなおかずを
周りに載せて食べるというわけ。
なるほど、良く出来てるわ~とつくづく感心した次第。
なんだよ、食べるときは結果は同じじゃないか、なんて言ってしまったらお終いですよ。
この発想に気が付いてからというもの、私の料理の手間と悩みは格段に解消したのです。
毎食毎食、何を作るか悩んだりしなくて済むってことなんですよ。 これって革新的です。
(笑わないで。 料理の苦手な私にとっては重大なことなんだから)
1回の料理に何種類も作るのではなくて、一日一品なにかストックを作ってローテーション
していけば飽きないし、種類が減ることも無いってことなんです。
ありがたや、ありがたや、ナシ・チャンプル♪
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