女のだんじり [drama]
「勉強は進むばかり、10年は減るばかり」
これはパッチ屋で修行する糸子が、ミシンに触れるのは「10年先だ」と言われた時に
腹を決めて下働きに打ち込もうとする時の言葉です。(こういう発想、大好きです。)
その頑張りで糸子は、1年後にはミシンを踏むことができるようになり
そして不況の折、解雇されるまでの3年間、ミシンの腕を磨きあげます。
・・・平日に見られないドラマを「NHKオンデマンド」でまとめて見ました。
カーネーションにすっかりハマっています。
バリから日本に帰国する数日前に、この「NHK連続・朝ドラ」は始まっていました。
第1~3回を現地で見たとき、ドラマ挿入の音楽といい、椎名林檎の歌声といい、
ミシンをだんじりに見立て女性の人形達が踊る映像と言い、ものすごい思い入れの強い
力作だと感じました。
原作のコシノアヤコの人生そのものが、ドラマチックな脚本の素材なのでしょうが、それを
ドラマとして蘇らせた作り手の意気込み、自信というものがビンビンと伝わってきます。
「東日本大震災」を背景に、ドラマに込められる思いは一層強いものになったはずです。
誰もまだ「洋服」を着ている人がいない時代に、洋服の時代が来ることを予感し
デザイナーとしての未来の自分の姿を確信している主人公・糸子の強さ、明るさ、逞しさ。
何があってもめげないあのパワーは、「ぶれない未来の自己像」があるからですね。
自分は洋裁で生きる、デザイナーになる、という自己像をこころに描いているから
その信念は決して揺るがない。・・・ほんとうに、勇気をもらいます。
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