プリサレン王宮の葬儀 [spirit]
昨日の独立記念日当日、快晴に恵まれたため今度は歩きで中心街まででかけてみました。
モンキーフォレストを抜けて、BISMA通り経由、ラヤウブド、プリサレンを見て、
モンキーフォレスト通りを通過する、というルート。途中昼食をとり計4時間の徒歩コースです。
街の様子は、紅白の国旗がはためく以外には、これといってセレモニーをやっている感じはなく
むしろ、翌日の 「プリサレン王宮の葬儀」 の準備で、街中、頭がいっぱいという印象を受けました。
写真は昨日のプリサレン王宮前のものです。大きな棺の御輿が、準備の最終段階を迎えていました。
葬儀を行うために、これだけの高さの棺を運ぶので、メイン通りの木々も電線も、邪魔になるものは
切り落としてしまうそうで、実際その場面も目撃しました。本番中は停電になるという話も。
2-3年前にも 「今世紀最大にして最後」 と言われた王宮の葬儀が行われたそうですが、今回は
それに次ぐ規模の盛大な葬儀になるとのこと。ギャ二アール県の県知事の御母堂様がご逝去された
そうで、王族の葬儀がとりおこなわれることになったということです。
王宮の葬儀には、同時期に亡くなられた人々のご遺体も 便乗して荼毘に ふされるとのこと、
それまで墓の中で眠っていたご遺体を、わざわざ掘り起こして運んで来るのだそうです。
これだけ盛大な葬儀ですから大変な費用もかかるはずです。でもそこに、貧しい一般の庶民でも
一緒に 併葬できる風習 というものに、ヒンドゥーの優しさを感じますね。
ヒンドゥーでは、亡くなられた人は 火葬によって初めて肉体から解放されて自由になり、 生まれ
変われると信じられているそうです。お墓とは火葬の機会を待つための仮の寝床のようなもので
日本のような墓地は存在しません。中には火葬の時を、何年もお墓の中で待っているご遺体も
あるそうです。晴れて火葬されたのちは、PURA(ヒンドゥーのお寺)で供養されます。
今日はその当日。巨大な棺の御輿はプリサレン王宮を昼前に出発して、メイン通りを約1時間練り歩き
火葬場に向かいます。火葬場でこの見事な棺とともにご遺体も、煙となって天に召されていきます。
これこそは見なければと思うのですが、大変な人だかりで歩けないし見えない、毎年倒れる人も出る
ということを聞いて、写真撮影は夫に任せて、後で見せてもらうことにしました。
ちなみに、2008年に同じくウブドで行われた「今世紀最大の王宮の葬儀」の様子を紹介している
ブログを見つけました。素晴らしい写真が掲載されています。ご参考まで。 http://www.tomorrowearth.com/2008/07/ngaben.html
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